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2014年1月22日 (水)

経済財政諮問会議が危ぶむ財政再建

 1月20日に開催された経済財政諮問会議はデフレ脱却・経済再生と財政健全化の2つを取り上げた。内閣府が行なった中長期の試算をもとに、甘利経済財政政策担当大臣は、民需主導の経済成長が持続しても、国・地方の基礎的財政収支(PB)は2020年度にマイナス11.9兆円程度、GDP比マイナス1.9%程度となり、同年度に黒字化するという目標(国際的な公約でもある)は達成できないと説明した。

 そして、経済再生と財政健全化の両方を実現するには、「もう一歩踏み込んだ改革強化が必要」と述べた。

 これを受けて、民間議員(4人)は2015年度にPB赤字の対GDP比を2010年度の半分にするという目標を達成したあとも、さらなる歳入増(さらなる成長または増税)もしくは歳出削減の努力が不可欠だと指摘した。さらに、「まずは、社会保障をはじめ歳出全般について、歳出増加要因の構造分析、質を確保しながら実現しうる歳出抑制の姿を諮問会議において徹底して検証すべき」と提起した。

 また、民間議員はアベノミクスがことしの検討課題として年前半に取り上げるべき課題の一環として①財政の質の向上、②歳出改革、および③国民が実感できる行財政改革の実現(ITを活用した行政コストの削減)を挙げた。①では、財政規律の確保、財政を効果的に活用する仕組みを指し、②では、医療等の社会保障、地方財政、社会資本、教育等を対象として列挙した。

 注目されるのは、諮問会議では、民間議員が内閣府の試算した経済再生シナリオに対し、「財政健全化に向けたコミットメントを含め適切なマクロ経済運営を行なうとともに、異次元のレベルで成長戦略を強力に押し進めなければ、実現は困難」と評価したことである。株高などで、アベノミクスを過大に評価する傾向があるが、国民は冷静に判断する必要があることを示唆している。

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