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2014年1月11日 (土)

後期高齢者の隠居老人が都知事選に出たいとは

 報道によれば、細川護煕元内閣総理大臣が脱原発を掲げて東京都知事選に立候補するらしい。小泉純一郎元内閣総理大臣らが立候補を勧め、著名人がたくさん応援団に名を連ねることになりそうだ。都民には有名人好きが多いから、票が集まると読んでのことかもしれないが、以下、記すように細川氏の知事選立候補は素直には受け入れがたい。

 まず、脱原発で選挙を闘うというのなら、国政の場でやってほしい。当面、選挙はないが、小泉氏らは細川氏らを動員し、全国ベースで脱原発の国民運動を起こしたらいい。首都の東京都はいくつも重要な課題に直面している。迫りくる巨大地震に備えての都市構造改革、少子高齢化に対応する安心な暮らしの確保、地方分権の推進、そして東京オリンピックへの準備などだ。脱原発はエネルギー問題でもあり、東京都にも関係があるが、都の主たる政策課題ではない。

 第2に、細川氏は今月14日の誕生日で76歳になる。そして、都知事で1期務めあげると80歳である。長寿社会とはいえ、後期高齢者のほとんどは、すぐ忘れる、思い出せないなど記憶力が落ちている。技術進歩の著しいネット関連など時代の先端についての理解力は乏しい。行動力は無論低下している。もちろん、例外はあるが、巨大首都、東京に関わるさまざまな出来事や情報を把握し、すぐれたリーダーシップを発揮することは至難のわざである。細川氏が、自らを都知事として適格だと思い込んでいるのなら、うぬぼれもいいところだろう。

 第3に、細川氏は過去、政治家として失格だと思われるようなことをしてきた。1993年8月9日に内閣総理大臣に就いた氏は、佐川急便から借りた1億円の返済をめぐって議会で追及され、明快な答弁ができないまま翌94年4月28日、首相の座を退いた。のちに新進党を結成したときも、別の金銭問題で離党したことがある。直近、東京都知事を辞任した猪瀬直樹氏と似ている。

 細川氏は日本新党を解党したあと、小沢一郎氏らと新進党を結成。97年6月に新進党を離れ、民主党結成の推進役の一人となったが、98年5月7日に還暦を理由に衆議院議員を辞職した。以後、十数年、陶芸などに明け暮れる日々だったようだ。

 細川氏は自民党長期政権をくつがえすことにつながる選挙制度改革で大きな成果を挙げた。しかし、華やかな経歴はさておき、政治家としての抱負経綸、出所進退には疑問が残った。こうした老人に過去の栄光をもとにいまさら都知事の重責を担わせようという小泉氏らの働きかけには疑問がある。”豚もおだてりゃ木に登る”はよろしくない。

 

 

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