« アベノミクスが抱える最大のリスクは財政赤字問題 | トップページ | 女性も30歳台が一番活躍できる »

2014年1月28日 (火)

信号無視で人身事故を起こす自転車へ巨額賠償命令

 2010年、東京・大田区の交差点で、信号無視の自転車が高齢女性をはね、5日後に死亡に至らしめ、遺族が損害賠償を求めていた訴訟で、東京地裁は1月28日、加害者に対し、慰謝料を含め約4700万円の支払いを命じる判決を下した。加害者は刑事裁判で執行猶予の判決を受けたが、遺族は自転車が凶器になりうるにもかかわらず、刑事事件としての罪が軽すぎるとして民事訴訟を起こしていたようだ。

 すでに、昨年、神戸地裁の民事訴訟では、小学生が自転車で女性をはね、寝たきり状態にした事件で保護者に9500万円の賠償命令を下している。自転車の悪質な信号無視が起こす事故は、自動車による事故と同様の処罰を受ける時代に入ったようだ。

 自転車はガソリン・重油などを使わず、排気ガスも出ないので、環境にやさしい乗り物である。もっとも最近は蓄電池(充電が必要)で坂もらくらく登れるタイプの自転車が普及しているが、それでも、自転車は健康にも良い一石何鳥かのすぐれものである。しかし、いまの都市の道路は、くるま優先となっていて、自転車を活かす道になっていない。

 それに、自動車に対しては厳しい交通ルールがあり、事故への罰則も重いが、自転車に関しては、事故を起こした場合にどのような責任をとらなければならないか、を教える場が存在しない。したがって、事故を起こした責任を自動車事故並みに個別事例で問うだけでいいのか、という問題もある。自転車による加害事故はさまざまな問題点を抱えている。

 いま、東京都知事選挙の真っ最中である。だが、有力な候補者の中に、オランダなどの自転車利用先進国のように、東京都区部の道路を自転車優先の交通システムに変えていくといった主張をする者は残念ながらいない。2020年の東京オリンピックをめざして東京をより先進的な大都会にするうえで、こうした発想が誰からも出てこないのはまことに遺憾だ。

 割合、駅や繁華街に近いところに住んでいるので、いやがおうでも気付くのだが、とにかく自転車がたくさん歩道にとめてある。狭い歩道が余計狭い。しかも、歩道を走る自転車が多い。さらに言えば、歩くのが不自由な高齢者が少なくない。したがって、普通にまっすぐ歩くのが容易ではない。こうした混雑の中では、自転車が歩行者にぶつかることもままある。これが先進国、日本の大都会の一面なのである。

|

« アベノミクスが抱える最大のリスクは財政赤字問題 | トップページ | 女性も30歳台が一番活躍できる »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/59028428

この記事へのトラックバック一覧です: 信号無視で人身事故を起こす自転車へ巨額賠償命令:

« アベノミクスが抱える最大のリスクは財政赤字問題 | トップページ | 女性も30歳台が一番活躍できる »