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2014年3月28日 (金)

カネの面で巨大な官庁、厚生労働省について思うこと

 厚生労働省が28日に公表した「平成26年度厚生労働省予算(一般会計)の全体像」によれば、同省の一般会計は30.7兆円。前年度を1.3兆円(4.5%)上回った。この予算のうち、30.2兆円が社会保障関係費である。実に98%を占める。厚生労働省という名称を社会保障省に改めたほうがいいように思う。名が体を表すように。

 同省の一般会計予算のほとんどは義務的経費である。年金、医療、介護、福祉等の給付費の国庫負担などだ。年金だと10.7兆円、医療は10.8兆円、介護2.6兆円などが国庫負担の金額で、いずれも毎年、高齢化などで増え続けているのである。

 国の一般会計の歳出総額は95.9兆円だが、そこから国債費(23.3兆円)と地方交付税交付金等(16.1兆円)を差し引いた残りが一般歳出(56.5兆円)と呼ばれる。この一般歳出に占める社会保障関係費(30.5兆円)の割合は約54%。一般歳出に占める社会保障関係費の比率が急増している。

 このため、霞が関に、突出して大きい省が存在し、その歳出規模がいまなお膨らみ続けているというわけだ。それで”大男総身に知恵が回りかね”なのか、公表された上記の社会保障関係費の金額が異なっている。些細なことのようだが、30.2251兆円と30.5175兆円とでは何千億円も違う。同省にとっては全体の1%弱にすぎないということかもしれないが。

 同じ公表資料で国の歳入をみると、総額95.9兆円。租税及び印紙収入が50.0兆円にとどまり、公債金収入が41.3兆円に達する。そのうち、赤字国債が35.2兆円である。税収の主な項目をみると、消費税15.3兆円、所得税14.8兆円、法人税10.0兆円などで、消費税が一番多い。4月1日に消費税が3%上乗せされるが、それにより、消費税が最大の税源となると見込まれているわけだ。

 わが国は社会保障の面で、中福祉、低負担といわれてきた。消費税が10%にまで上がれば、中福祉、中負担になるのだろう。もっとも、日本の社会保障制度は欠陥だらけで、濫費が目立つ。何でもかんでも抱え込む厚生労働省の行政にも革新が必要である。社会保障制度を根本から再検討する常設の特別チームを国会に設け、望ましい福祉国家への道筋をつけることが緊要である。

 

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コメント

福祉国家にする必要はないでしょう。
欧州の福祉国家は家族の助け合いがなくなることを前提にしています。だから行政が代わりに面倒を見るわけです。

日本は家族や地域がしっかりしているのだから、福祉国家ではなく、自由国家を目指すべきです。

消費税10%なんて欧州のまねをせずに、消費税の地方税化と地方交付税の廃止を実現すべきです。

投稿: さわ | 2014年4月 8日 (火) 16時52分

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