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2014年4月28日 (月)

スマホが若者に及ぼす悪影響を懸念する

 『スマホないと「恐怖」の高校生活』――4月27日の朝日新聞朝刊に載った投書欄の記事の1つである。高校に入った娘は携帯電話を使っているが、クラスメートの多くはスマートフォンとにらめっこ、休み時間、教室はシーンとしているとか。クラスメートの多くはLINEで連絡したりするので、携帯電話の娘は何も知らないところで物事が決まることに恐怖を感じているという。人生の大事なこの時期には、顔を見て、声をかけ、心を肌で感じてほしい、と母親は思っている。

 そして「校内のスマホ使用について学校にもご一考願いたい」と結んでいる。

 スマホの出現は世界を変えたとすら感じる。文字が読めるなら、高度の専門分野を別にして、大抵のことはネット検索で知ることができる。瞬時に情報を送ることができ、先進国の場合、ほぼ、どこにいてもニュースや百科辞典に匹敵する情報を入手できる。映像もネットに載るため、ゲーム、映画、書籍などをスマホで見ることができる。ビジネスの仕方もネット利用で大きく変わった。

 また、個人と個人の間、個人と集団の間のコミュニケーションがいつでも、どこでも飛躍的にやりやすくなった。その反面、個人のプライバシーなどがネット空間で勝手にばらされたり、見知らぬ人や組織にだまされたりするリスクが高まった。

 スマホは使いようで人類の進歩にも退歩にもつながる魔法の道具である。それにおぼれ、悪貨が良貨を駆逐するといった懸念はぬぐえない。それは子供や若者にスマホを好きに使わせたら、どうなるか、身近に見る実例で想像できるのではないか。

 本を読まない、自分で考えない、それでもスマホを操作できるようになれば、ろくに勉強しないでも大抵の問題は容易に答えが出る。また、スマホで歌や踊りなどを見聞きしたり、ゲームで遊んだりしていれば、厭きないし、運動もろくにしない。身近にいる小学生にとって、スマホは麻薬みたいなものである。

 スマホを商売にしている通信会社は日本でも巨額の利益を上げ、顧客分捕り合戦を続けている。その結果、顧客である国民の知的能力、社会の発展、安寧秩序などにどんな影響を及ぼしているのか、まじめに考えたことがあるのだろうか。経営者たちは、企業の社会的責任という観点で、悪影響を最少化すべきである。政治もスマホの功罪を突き詰め、必要な対応策をとる必要がある。

 「パケットし放題」、長時間、スマホを使っても定額だという料金体系に問題があるという指摘もある。長く使ったら、どんどん料金が高くなるという仕組みにしたら、スマホ依存に歯止めがかかるのではないか、また、限られた資源を浪費しないようにという節約意識を高めるのではないかというわけだ。21世紀はさまざまな資源が枯渇する時代なので、それにふさわしいビジネスや生活スタイルにシフトすることが望ましい。

 

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