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2014年5月 8日 (木)

国会の委員会における質問通告期限を早める動き

 財務省の高田英樹氏が書いているブログ「日英行政官日記」によると、4月23日に、自民党の国対と各委員会の委員長との懇談会で、女性職員の家庭・育児との両立を支援する観点から、国会議員の政府に対する質問通告を委員会の前々日の18時までに行なうことを申し合わせた、という。

 それがいかに大きな意義を持つか、について、ブログは詳しく書いている。議員はあらかじめ政府に質問内容を通告することになっている。いきなり本番で質問されたら、責任ある、きちんとした答弁をするのは容易ではないから、事前に質問を通告するのは必要だ。しかし、前日の夕方や、夜になって質問内容が政府に届くことも多い。政府を困らせようと、おおまかな質問内容にとどめる議員もいる。

 そんなこんなで、関係省庁の官僚は、通告された質問への政府答弁を作成するのに深夜まで作業したり、徹夜したりする。国会の会期中、霞が関では、これが官僚たちの最大の仕事である。ブログには書かれていないが、政府関係機関や業界団体などの中には、中央省庁からの問い合わせに即座に応答できるように、やはり24時間待機となるところがある。電力再編など、電力業界のからむ質問が出そうな状況だと、経済産業省からのご下問に備えて、東京電力の関係部門は徹夜の構えとなる。

 したがって、今回の自民党内部での申し合わせは、女性職員支援という観点にとどまらず、男性を含めて、現代日本における望ましい働き方、暮らし方という視点で歓迎したいと思う。野党も速やかに賛同してほしい。野党の多くは労働者の味方のはずだが、一部の有力議員は、中央官庁の職員を”敵”とみなして、わざと質問の通告を遅くしたりしていやがらせしていると聞いたこともある。

 霞が関で働くエリートたちが、議員を回って質問取りしたり、徹夜で答弁づくりに追われることでせっかくの能力を消耗させられているという面もある。将来を考えて、国会運営などをより意義深いものに変えていくべきだろう。

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