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2014年6月19日 (木)

上がり続ける日銀の国債保有比率

 日本銀行が大量に国債を買い続けている。”アベノミクス”を支える量的・質的な金融緩和の柱が日銀による国債大量購入だから、当然のことのようにみえるかもしれない。だが、財政も経済もそれをビルトインしてしまっている結果、財政の規律が失われ、放漫財政に陥っている。

 国債発行残高のうち、日銀がどれだけを取得して保有しているか。3月末の保有は201兆円で、発行残高の2割を突破し、その後も保有割合は上がっている。また、保有残高は1年前に比べ57%も増えた。昨年4月から国債発行額の約7割に相当する分を日銀が市場を通じて購入してきたというわけだ。

 中央政府は税収などで集める財源の2倍ぐらいの一般会計予算を組んでいる。その足らず前は、国債を発行し、日銀券と交換して賄っているようなものである。不足する財源を日銀券発行で確保しているのだから、政府は打ち出の小槌を持っているようなものだ。安倍晋三首相が内外で気前よく予算増や対外援助増などを約束することができる背景には、この”打ち出の小槌”がある。

 また、それだから、内外で財政危機との指摘を受けながらも、首相はそんな重要なことに無頓着でいられるわけだ。

 しかし、財源を気にせず歳出規模をいつまでも膨張し続けることができるだろうか。官僚は自分の領域のことだけ考えていればよい習性があるため、絶えず歳出を増やそうとする。天下国家の立場を考えるような官僚はほとんど”死滅”し、財政膨張ですべて物事がうまくいくと思っているらしい安倍首相に嬉々として随っているようにみえる。

 政府は介護保険制度を手直しして、膨らむ一方の介護保険制度を負担増の方向に転換した。それはよしとして、過剰な給付の是正には手をつけない。まだまだ思い切ったメスを入れるところまでいかない。政治がそこに関心がないからだ。

 集団的自衛権など、ごく一部のテーマに過剰な精力を注ぐ政権のありかたには疑問がぬぐいきれない。

 

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