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2014年7月16日 (水)

”男主女従”の企業風土

 安倍政権が霞が関の女性の次官、局長などへの登用を行なうとともに、民間企業に対しても幹部への女性登用拡大を促している。人口減少時代に入り、日本の経済成長を実現するうえで、女性労働力は量的にも質的にも不可欠である。また、それを支えるのに必要な、子育てと仕事が両立できる環境づくりは、日本の経済社会にゆとりと豊かさをもたらし、出生率の上昇につながると期待される。

 こうした女性労働力重視の流れを踏まえ、15日付け朝日新聞は、経団連が会長などの役員を出している大企業47社の女性管理職登用計画を報じた。とともに、経団連は会員会社約1300社に対し、登用計画を作成するよう呼びかけたとしている。こうした動きは大いに歓迎する。

 とはいえ、政府が音頭をとってから、やっと経済界や企業が動き出すという印象は否めない。自由主義経済なので、政府のイニシアチブに経済界や企業が抵抗を感じるのは当然であるが、日本企業の意思決定はおおむね、これまでの経緯に引きずられがちで、思い切った方向転換が不得手だという問題点は見逃せない。

 男女平等の建前にもかかわらず、長いあいだ、日本企業は女性を補助的な労働力とみなし、男性中心のビジネスを行なってきた。したがって、企業内でそうした”男主女従”の仕組みが確固と根を下ろしているため、世界がどうあろうと、従来のやりかたを踏襲してきた。伝統的な企業では、経営者も管理職も男性ばかりで、内部昇進だったから、革新的な発想の経営者が出現しても、女性の登用はごく一部に限っていた。

 労働組合の幹部にしても、そうした”男主女従”の発想にとどまっていた。また、株主総会が形骸化していたように、会社は株主という”外”の声をも抑え付けるのが常識だった。

 このように、企業の常識が非常に狭い世界を基盤としてきたことが、”男主女従”を長引かせた。

 しかし、いまの日本社会を見ると、男女の共働きが当たり前になったし、育児も夫婦が共に担っている家庭が多い。保育園、学童保育などのサポートが充実し、長時間労働がなくなれば、もっと仕事に集中する女性が増えるだろう。企業は、そうした課題に対する社会的な責務を負っていると認識する必要がある。何よりもそれを経営者は自覚すべきではないか。

 

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