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2014年8月 3日 (日)

不動産売買の仲介料で自由競争

 個人が不動産業者の仲介(媒介)で家や土地を買ったり、売ったりするのは一生にそう何度も経験することはない。そして、仲介の手数料が宅建業法で上限いくらなどという国土交通省告示があることを知っている人も少ないだろう。最近、この上限規定をはるかに下回るような手数料で不動産仲介を行なう業者が存在していることに気付いた。手数料競争が起きているのは歓迎だ。

 仲介手数料に関する告示はそもそも1970年頃にさかのぼる。都市の土地価格がいまの何分の1かだったが、仲介業者の手数料は売り、買いそれぞれについて、物件が200万円以下は5%、200万円超400万円以下は4%、400万円超は3%だった(記憶に誤りがなければ、今日まで変わらない)。400万円超の物件は、最初の200万円については5%、それを超えた200万円~400万円までの分については4%、さらに400万円を上回る分に関しては3%という計算の仕方で手数料を算出する。

 この告示が出された当時は、日本の高度経済成長で不動産売買がさかんになり、仲介業者が続々と生まれ出していた。その後、地価の上昇が続いても、例えば、800万円超の分については2%というような手数料引き下げは行われなかったから、仲介ビジネスのうまみは大きくなる一方だった。

 いま、東京都区内に住んでいるが、毎朝の新聞のはさみこみチラシには不動産の売りや買いの仲介が実に多い。郵便受けに投げ込む不動産仲介のチラシも多い。一件、仲介に成功すれば、5000万円の物件なら、売りか買いか、一方だけで100数十万円、両方なら300万円弱の収入になる。たくさんの業者がいるということは、競争で淘汰されつつも、他方で、うまみがあるから、新規に旗揚げする業者がいるということである。

 ソニーの子会社、ソニー不動産が、売買にかかった広告費、交通費などの費用を基礎に実額で請求する仲介ビジネスを首都圏で始めた(日本経済新聞)。また、国土交通省告示よりもはるかに安いことを売り物にする仲介業者も出てきた。規制にあぐらをかいて、うまみのある商売をしてきた不動産仲介業界において、手数料競争が本格的に始まる兆しが出てきたのは喜ばしい限りだ。

 

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