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2014年9月20日 (土)

日本の地方は中央依存で、独立志向が乏しい

 英国から独立するか、残留するかで住民投票が行われたスコットランド。19日の開票結果で残留が決まった。個人的には、独立が多数を占めたら、どうなるか見てみたいという野次馬の気持ちもあった。すなわち、スコットランドが新たに国家としての枠組みを形成するとしたら、税財政、通貨、産業、軍事などはどうするのか、どうなるのか。そして、スコットランドの抜けたあとの英国の経済、安全保障、国際的な地位などはどうなるのか、と。

 独立反対が多数を占めたのも、スコットランドが独立したときの暮らしや産業・経済が今より悪くなるおそれがあるという不安がぬぐえなかったからではなかろうか。一発勝負だけに、いざ投票となると、独立YESに踏み切れなかったのかもしれない。

 目を日本国内に向けたとき、特定の地域がこのように独立を志向して、国民投票などの国家を揺るがす事態を招くことが想定できるだろうか、ちょっと考えた。そして、中央集権、中央依存の強い日本においては、そんなことは起こりえないと思った。

 いまもそうだが、日本の政治・経済社会は、明治以降、かなり強い中央集権の体制をとってきた。太平洋戦争に敗れ、戦後、民主主義政治が定着したとされるが、市町村のような基礎的自治体は、国ー都道府県―市区町村というタテの統治構造に組み込まれ、自分たちで決めて実行する権限はほとんどない。税財政に示されるように国はカネ(税、補助金、地方交付税交付金など)で地方自治体をがんじがらめにしてきた。何かあると、国に指針を求め、カネを求めるというのが、地方自治体の現実だった。

 したがって、地方を歩くと、ほとんどどこも似たり寄ったりの疲弊ぶりで、救いは公共事業や補助金等という画一的な発想が当たり前になってしまっている。社会保障制度も画一的なので、地方経済を支える柱の1つになっている。

 江戸時代の藩はそれぞれ、自分の領地の経済繁栄を願い、それなりに工夫をこらした。自分たちのことは自分たちで努力するという自立心がうかがえる。これに比べると、いまの地方の人々は中央依存が長く続いたため、自主独立の精神にいささか欠けるのではないか、と感じることがちょくちょくある。

 英国の一部であるスコットランドは今回、住民投票で独立することはできないことになったが、自主独立の精神に富んでいることが世界に伝わった。日本の地方の自治体も住民も、地方主権(地域主権)や道州制などの意義を見直すべきではないか。このままでは、いずれ、中央政府の借金依存で、国も地方も、財政破綻に追い込まれる。住民も悲惨な目にあう。

 

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