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2014年9月26日 (金)

千葉県富津市の財政危機

 東京湾に面した千葉県富津市が2013~19年度の中期財政収支見込みを夏に公表した。2015年度の決算(見込み)は実質赤字となり、2018年度には、破綻状態と判断され、財政再生団体に転落する見通しだと毎日新聞(9月21日付け)は伝えている。そして、同市は公共サービス範囲の見直しや職員の削減などを打ち出す方針だという。
 同市は1999年度に財政非常事態宣言を発し、2005年に解除した。財政改革大綱・推進実施計画を三次にわたって行ない、2013~15年度には第四次計画を進めている。しかし、2015年度には財政調整基金が底をつくという。
 国の財政赤字は国家の根幹を揺るがしかねないが、地方公共団体については、夕張市の特殊な事例を除けば、国にぶらさがっていればなんとかなるという甘えが感じられる。
 このため、国は地方公共団体の財政の健全化に関する法律(2007年6月22日公布)をつくった。各自治体に健全化判断比率(4つ)の作成・公表を義務付け、比率が1つでも法に定められた早期健全化基準より悪化した場合には、自治体が自主的に早期健全化計画をつくるよう求めた。そして、財政がさらに悪化して財政再生基準よりも悪化した場合には財政再生団体に指定され、国が関与して、自治体に財政再生計画を策定させることになっている。
 富津市は、2018年度には”破産状態”に陥り、国が関与して再建に取り組む財政再生団体になるだろうと予測しているわけだ。
 かつて千葉県に住んでいたことがあるので、富津市というと関心がある。しかし、この自治体財政破綻が富津市のホームページにあっさりと取り上げられているだけなのには驚いた。市長が先頭に立って、この問題を住民や市職員など関係者にくわしく説明し、どうやって歳出を削減するか、歳入を増やすか、について理解と協力を求めることが最も重要ではないか。その緊迫感がホームページからはうかがえない。
 どこかに、国に助けてもらおうという甘えがひそんでいるのではないか。住民にも同様な面があるのではないか。そこがとても気になる。

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