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2014年10月22日 (水)

『日本は戦争をするのか』(半田滋著)で知る安倍政権の危険

 御嶽山の噴火では、頂上付近での登山者救出に警察、消防などとともに自衛隊の活動が目立った。それに先立つ広島市の住宅地が土石流に襲われたときも、多数の自衛隊員が救出のために出動した。3年半前の3.11の被災地には、過去最大の自衛隊の動員があり、平和国家、日本の軍隊である自衛隊は災害救出が最大の使命であるかのように国民の目に映っているのかもしれない。

 しかし、自衛隊の本質は、侵略から国を護るための武力集団であり、国民にとっては国家権力である。その本来業務に関するすぐれた分析、半田滋著『日本は戦争をするのか――集団的自衛権と自衛隊』(岩波新書)を読んだ。「はじめに」の冒頭で、「日本は戦争をするだろうか。安倍晋三政権が長く続けば続くほど、日本が戦争をする可能性は高まるといわざるを得ない。憲法九条を空文化することにより、自衛隊が国内外で武力行使する道筋がつけられるからである」と書いてある。

 安倍首相のもと、靖国参拝、自主憲法の制定の動き、日本版NSC(国家安全保障会議)の設置、特定秘密保護法の制定、国家安全保障戦略の閣議決定、集団的自衛権の行使容認、内閣法制局長官に外務省出身者を起用して解釈改憲を図る、国家安全保障基本法の制定、武器輸出三原則を見直して防衛装備移転三原則に、等々が進められている。そうした危うい路線を、安倍首相は「積極的平和主義」、「戦後レジームからの脱却」、あるいは「新しい、みずみずしい日本」といったキャッチフレーズでまぶしている。本書を読むと、そうした戦争への危険な潮流が読み取れる。

 ところで、米国のパートナーとして海外で戦争するような事態は、日本の財政に大きな負担をかける。上下水道、道路、橋梁などの社会資本が老朽化しているので、補修や取り替えに膨大な資金が必要である。台風などの災害対策も増加の一途をたどるだろう。高齢化、少子化などによる財政負担も膨らむ。いまでも財政再建が困難なのだから、軍事大国への道は、経済・財政の行き詰まりに直結するように思われる。

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投稿: peuterey outlet | 2014年11月12日 (水) 01時47分

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