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2014年11月12日 (水)

中国漁船の赤サンゴ密漁を放置する国会

 中国漁船が大挙して日本の領海などで赤サンゴを根こそぎ獲っている。小笠原諸島の住民などは日本政府に対策をとるよう要請している。しかし、海上保安庁は追い払う、現行犯で捕まえる、処罰(罰金)するなどの対策をとっているが、多勢に無勢。しかも、船長らが捕まっても罰金を払えばすぐ釈放されるため、巨額の利益が得られる密漁を抑制する効果はない。

 中国の密漁船に好き勝手に資源を収奪されているばかりではない。貴重な資源を根こそぎ獲っていくので、日本の赤サンゴが絶滅してしまうおそれがある。また、中国漁船の出没はホエール(鯨)ウオッチングなどの観光事業にも打撃を与えつつある。

 日本の領海において、このように中国漁船による資源収奪など無法がまかりとおっているのは、国民に「政府は何をしているのか」という不信を抱かせる。日中関係が厳しく、北京におけるAPECの会議で、安倍首相と習近平国家主席がようやく会談できたという状況にあるとはいえ、赤サンゴ密漁を止められない日本の政府は、法治国家の体をなしているのか、疑わしい。

 また、国会はこの問題を最重要課題として、密漁の摘発をやりやすくし、かつ刑事罰を中国並みに厳しくする法律をつくるべきなのに、国会議員の皆さんは手をこまねいてきた。行政府も立法府も、国民の気持ちに寄り添う政治から離れたままだ。

 そんなところに衆議院解散、総選挙の風がにわかに吹き始め、政党、議員の活動が選挙一色に染まりそうな気配である。任期の半分が過ぎたから解散・総選挙という口実は全く納得できない。財政が厳しいおりに総選挙実施で歳出を増やすのも賛成できない。

 赤サンゴ密漁対策は無論のこと、国政上、大至急、立法が必要な分野は少なくない。それを放置して安倍政権が衆院解散に踏み切るとしたら、それは消費税再引き上げを口実に、別のことを狙っている可能性がある。例えば憲法改正とか。

 野党は弱小の政党ばかりで、足並みをそろえることも難しい。それが、安倍政権の早期解散を誘っているのだろう。この際、日本の野党政治家がよほど覚悟して強い対抗勢力づくりに結集しなければ、日本の未来は危うい。

 

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