« 戦前の昭和史20年の教訓 | トップページ | 安倍首相のブレーン、本田悦朗氏の話を聞いて »

2014年12月 3日 (水)

ムーディーズが日本国債を格下げ

 米国の格付け会社、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが12月1日、日本国債の格付けを1段階引き下げた。上から4番目のAa3だったのが5番目のA1とされた。安倍政権が来年10月の消費税2%引き上げを1年半先に延ばしたことで、財政赤字の削減目標(2020年にプライマリーバランスをゼロに)達成が危ぶまれるからである。

 ちょうど衆議院総選挙が始まり、財政再建が争点の1つに上げられている。GDPの2倍に及ぶ”借金”を減らしていくには、思い切った歳出の削減、消費税増税、経済成長の3つが必要だが、ほとんどの政党はそれらに真っ向から取り組む構えを示していない。

 ムーディーズの格下げは、そうした日本国内の政治動向を踏まえて行なわれたものと思われる。過去、日本では”外圧”を受けると、まじめに問題に取り組むようになる傾向がうかがえた。果たして、今回はどうか。

 今回の格下げは、金融市場のメンバーである格付け機関――それも外国の会社――が行なったもので、日本政府、日銀、民間金融機関などへの警報と受け取るのがいいのではないか。「アベノミクス」に対する疑念を表明したという見方もできる。

 日米間のさまざまな経済摩擦においては、日本政府は国内の抵抗勢力を抑えるため、”外圧”を積極的に利用した。しかし、今度の格下げは、それらとは違い、日本政府や利害関係者に対し、市場そのものが、財政健全化に取り組まないと大変なことになりますよという無言の圧力をかけていると思っていい。

|

« 戦前の昭和史20年の教訓 | トップページ | 安倍首相のブレーン、本田悦朗氏の話を聞いて »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/60751516

この記事へのトラックバック一覧です: ムーディーズが日本国債を格下げ:

« 戦前の昭和史20年の教訓 | トップページ | 安倍首相のブレーン、本田悦朗氏の話を聞いて »