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2015年2月24日 (火)

一部の調剤薬局チェーンが手抜き

 ツルハホールディングスの子会社、くすりの福太郎や、イオンの子会社CFSコーポレーションの調剤薬局が患者の服用歴などの情報を記録せずに処方箋に書かれた薬を出していたという。患者に薬を渡す際に、服用歴などを記録するよう義務付けられているが、それをしないで、処方箋1枚ごとに薬学管理料(410円)を収入として得ていたのである。

 手元にある調剤薬局の領収書を例にとると、保険合計点242点(2420円)の内訳は調剤技術料96点(960円)、薬学管理料41点(410円)、薬剤料105点(1050円)となっている。患者が支払う自己負担が30%なので、薬局で患者が支払う金額は730円となっている。

 薬剤料すなわち薬代105点(1050円)を除いた残り137点(1370円)は、患者へのサービス提供料として薬局の収入になる。この例だと、薬局は薬代を大きく上回る収入を得る。それが薬局のサービスに対する適正な対価か疑わしいが、上記の調剤薬局は、義務付けられたサービスすら手抜きしていたというわけだ。言うなれば”眠り口銭”化である。

 都会の病院の周りには、調剤薬局が驚くほど何軒もある。それらの薬局が皆、経営できているのは、よほど利潤が大きいからだろう。かつてこのブログで「医薬分業で処方箋専門の医薬販売店(調剤薬局)がたくさん生まれたが、それは調剤基本料、調剤料、指導管理料などで高い点数(収入)を稼げるからだ。そこにメスを入れたら、医療費を減らせると思う」(2008年6月15日付け「やらねばならない医療改革」)と書いたことがある。いまもそう思う。

 また「国民はいまの医療にムダが一杯あるのを知っている。のまないで捨てる薬が多い、医師はろくに患者を診ないで検査ばかりする、ほかの病院に行くと、また同じ検査をする、開業医の多くが高収入で優雅な生活をしている、保険薬局が増えて患者の薬代が高くつき、その割に医薬分業の意義が定かでない等々。……」(2006年8月26日の「果てしない医療費増加」)などを指摘した。いまもそうだ。医療の効率化は急務である。

 

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