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2015年2月22日 (日)

提言「社会保障改革しか道はない」(続)を読む

 公益財団法人 総合研究開発機構(NIRA)がオピニオンペーパー「社会保障改革しか道はない(第2弾)――財政健全化に向けた具体策はここにある」をこのほど発表した。1月21日付けの本ブログで紹介した提言の続編である。
 2020年度の基礎的財政収支(PB)黒字化を実現するには、内閣府の試算(経済再生ケース)で9.4兆円程度の収入増・支出削減が必要である。そこで、このペーパーでは、医療・介護・年金の社会保障分野で改革案を提示し、その実行によってPB赤字を3.4兆円~5.5兆円程度削減することが可能だとしている。
 社会保障の支出には質を落とさず費用を削減できるものが多いとして、ペーパーは①1人当たり医療費が全国平均を上回る都道府県において病床数の削減や入院受療率引き下げを行なう、②介護給付の効率化・自己負担引き上げ等を行なう、③調剤医療費の抑制・薬価の適正化をはかる、④ジェネリック医薬品の普及をはかる―などを提案している。
 そして、なお不足する削減策については、例えば、消費税率の2%前後の引き上げが必要になるという。ただし、こうした提案はあくまで例示にすぎないとしている。
 これに関連して、社会保障支出を維持したいなら、その分は消費増税で賄うべきだし、社会保障支出削減や消費増税に反対するのなら、それに代わる支出削減あるいは増税項目や規模を明示するのが責任ある議論の展開に不可欠だと主張。消費税の軽減税率については効果が低く、税収が減る分、税率を上げることになるとして反対を表明している。
 また「基礎的財政収支の均衡は財政再建の第一歩に過ぎない」から、長期的な財政健全化を達成するには、絶えず支出の効率化が求められる。このため「2020年度以降も、消費税率を前回の引き上げの影響を懸念する必要がないと考えられる3年ごとに数%(例えば2~3%)ずつ引き上げる必要がある」とも書いている。
 財政再建というのは、およそ、いまの内閣や政治家が考えているような甘いものではない、ということがこれでわかるのではないか。

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