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2015年4月 5日 (日)

2020年頃には消費税20%を、と言う鈴木準氏(大和総研)

 5日の日本経済新聞には、「日曜に考える」というページで「財政再建 深まる対立」を特集している。吉川洋東大教授と藤井総京大教授の対談で、二人の意見は真っ向から対立したまま。吉川氏が増税や歳出削減などを主張するのに対し、内閣官房参与でもある藤井氏は財政出動と経済成長が必要だと唱える。

 財政再建の方策をめぐる記事がしばしば登場するようになったのは、アベノミクスを打ち出したいまの安倍内閣になってからである。だが、新聞紙上で、財政再建に関して、論者が真っ向から対立するという記事はまず読んだことがない。読者としては、どっちの言い分が正しいのか、にわかには判断しがたいだろうが、こうした火花が散るような対談をメディアが読者にたくさん提供することが、国民一人ひとりの判断力を高めるのではないか。

 ところで、財政再建に関して、ロイター通信が3日に大和総研の鈴木準主席研究員へのインタビュー記事を提供している。大和総研は2013年5月に「超高齢日本の30年展望」と題する提言を公表した。そのプロジェクトの推進役の一人だった鈴木氏は、このインタビューで、社会保障政策などで相当の歳出改革を行なったとしても、消費税を2020年ごろに20%に、2030年代には25%にする必要がある、と語っている。

 高齢化問題は2020年代、30年代と続き、40年代が一番厳しい。2020年度にそれらを乗り越えるような社会システムをつくるメドがどれだけできるか。その意味で、2020年度におけるPB(基礎的財政収支)の黒字化はきわめて重要だと鈴木氏は述べている。その実現のため、進捗管理、監視の仕組みが重要であるという。

 また、不確実度の高い、経済成長に依存する改革では、問題は解決しない、と指摘。政府の財政健全化計画が実効性に乏しいと市場が判断すれば、円安が進み、インフレに陥る可能性がある、それが破綻の始まりになる、との懸念を示した。

 ちなみに、2年前の大和総研の提言によると、現行制度のままでは、2040年度末の名目政府債務は約2700兆円になり、GDP比280%で、実質的な財政破綻の道をたどる、としていた。

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