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2015年4月11日 (土)

2015年度一般会計予算とその中の社会保障関係予算

 2015年度(平成27年度)に入ってから、当該年度の国家予算が成立した。国会では衆参の予算委員会で審議し、補正予算まで組んだのに、政府の提出した案のまま成立し、修正されることはなかった。野党の国会議員に対し、財政について深く勉強してほしいと願うのみである。

 成立した一般会計予算のデータを眺めていて、気付いたいくつかの点を挙げると――。

 一般会計予算の総額は96.3兆円で微増。税収が54.5兆円、その他収入5.0兆円に対し、公債金は36.9兆円である。うち、赤字国債が30.9兆円に達する。税収が14年度予算よりも4.5兆円多くなると想定し、それに見合う分、赤字国債の発行額を4.4兆円減らす。しかし、公債依存度は前年度の43.0%から38.3%へと下がるが、国債発行残高はさらに大きくなり、財政悪化がさらに進む。

 一般会計予算の総額から公債の利払い・償還を差し引いた基礎的財政収支対象経費は72.9兆円。そのうち、社会保障関係費だけで31.5兆円に達する。基礎的財政収支対象経費から地方交付税交付金等(15.5兆円)を差し引いた残りの額、即ち、中央政府が直接使途にタッチする歳出は57.4兆円であるから、社会保障関係費は、霞が関の官僚が使途に関われる歳出の半分強(31.5÷57.4)を占めることがわかる。

 この巨額の社会保障関係費の内訳をみると、年金・医療・介護保険の給付費合計で23.1兆円に達する。内訳は年金が11.1兆円、医療が9.4兆円、介護が2.6兆円である。また、生活保護費が2.9兆円、社会福祉費4.9兆円……となっている。防衛関係予算が5.0兆円、公共事業費5.2兆円などと比べると、社会保障関係費がいかに大きいかがわかる。

 少し視点を変えて、省庁別に歳出額を見ると、厚生労働省だけで29.9兆円の一般会計予算を所管している。カネの面から見て、厚生労働省、なかでも旧厚生省の所管分野が断トツに膨れ上がっているのだ。霞が関の各省の定員は2015年度末に計29.7万人と決まっている。そのうち、多い順に、財務省7.1万人、国土交通省5.9万人、法務省5.3万人などで、厚生労働省はそれらに次ぐ3.2万人である。

 医療、介護や生活保護などへの歳出が増え続ける一方、歳出のムダや効率化が求められている。それらは、こうした仕事量の多さと定員の制約に関係があるのかもしれない。

 社会保障関係費は、日本社会の高齢化につれてさらに増えると見込まれている。消費税の増税問題も、それと密接に関わっている。小手先の対応策ではとても解決できない問題なので、政治の強い力が必要である。 

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