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2015年8月15日 (土)

日本は独立国ではなく米国の”保護国”(松本健一)なのか

 先頃亡くなった松本健一氏の著書『なぜ日本にアメリカ軍の基地があるのか』(2010年)を読んだ。

 民主党政権のときにブレーンだった松本氏は、5年前、東京新聞のインタビューで「原則として、独立国家の日本に外国の軍が駐留し、防衛を任せるのはおかしい」などと述べた。そのインタビューをきっかけに出版社の要請に応じて書いたのが本書だという。

 けさ(8月15日)の新聞は戦後70年の首相談話(安倍談話。閣議決定)を大きく取り上げている。冒頭のところで、「先の大戦への道のり、戦後の歩み、二十世紀という時代を、心静かに振り返り、その歴史の教訓の中から、未来の知恵を学ばなければならない」と言っている。

 だが、松本氏の著書が指摘するように、「独立国とは、必ず自分の国を護るための国軍を持たなければならない……」が、日本は「アメリカ軍が駐留軍基地を設けて日本を保護してあげている……」という状態、言うなれば米国の保護国である。

 戦後70年の歴史の教訓を云々するなら、占領下にあった時期の日本、沖縄返還後も日米安保条約によって沖縄に米軍基地が置き続けられること、横須賀にアメリカ第七艦隊の母港が置き続けられること等、米国の保護国という歪んだ同盟に言及すべきだったと思う。

 日本国自身は独立国のつもりだが、米軍の基地が恒久的に存在し、在日米軍の経費の多くを日本国が負担している。憲法第九条を持つ日本はカネで自国防衛を買っているつもりかもしれないが、国家としての誇りを意識せず、こうした日米の特殊な関係を当然視している。首相談話は歴史の教訓と言いつつも、こうした現実を無視した。

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