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2015年12月27日 (日)

国債前倒し発行への疑問

 27日の日本経済新聞朝刊によると、財務省は次年度に発行予定の国債を1年早く発行する「前倒し債」の上限を、2016年度は48兆円に増やすという。今年度は当初32兆円だったのを補正予算案で44兆円に引き上げるが、それをも上回る。

 満期が来た国債を借り換えるために発行する借換債。それを、満期前に発行するのは、国債マーケットの需給逼迫などで金利が乱高下するのを避けるためという。

 財務省が2016年度に上限を引き上げるのは、日本銀行による年間80兆円にのぼる国債買い入れや税収増による新規国債発行の減少で国債需給がタイトになっているとか、年度ごとの発行額を平準化して国債を買いやすくするなどを理由としている。

 財政と金融とは国債の発行や売買で密接に関わるから、財務省が市場の動向を踏まえた国債政策をとるのはわかる。しかし、日銀が年間80兆円もの国債を市場から買うという政策を硬直的に継続するのを前提に、財務省が前倒し債を増額するというのはどうも釈然としない。国債の需給が締まり過ぎて長期金利が低くなり過ぎているというのなら、日銀の「80兆円買い入れ」を減額するのが先ではないか。縦割りの弊害を感じるのは間違いか。

 財政当局と金融政策の元締めとが柔軟に連携プレーをし、将来の財政健全化、金融正常化に向けて共同歩調をとる。それが求められているように思うが、いかん。

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