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2016年1月17日 (日)

大型バス事故の背景

 軽井沢町で20歳前後の若者が10人以上も亡くなった大型バスの事故。少子高齢化の中で、日本の将来を担う若者をこんな形で失うのは痛ましいし、残念至極だ。どうして、こんなことが起きたのか。真相は定かではないが、17日の日本経済新聞朝刊の記事は「長距離バス板挟み」、「運転手不足でコストアップ」、「続く過当競争 安値受注」、「安全管理の徹底課題に」という見出しが示すように、事故が起こるべくして起こったのではないかと思わせる。

 この記事によると、長距離バス事業者は新幹線や航空機との競争やバス事業者間の競争にさらされており、繁忙期の昨年8月でも、東京ー大阪間は一番高い料金が1人1万1000円、最低は2500円だったという。

 貸切バス事業者だけで約4400社(2014年度)あり、長距離運転に運転手2人が義務付けられたこともあって運転手不足は深刻化している。また、お客によって、長距離バスに対して安心感重視、豪華な設備重視、安さ重視というように分かれてきており、中小のバス事業者は安さを競うしかなくなっている。車両や運転手を遊ばせるよりはと、ツアー会社に法定額を下回る運賃を提示するようなことも起きる。

 バスやトラックの運送事業は、車両を持てば、個人で起業できる。したがって、中小事業者が多い。それ自体は問題がないが、コストを下げるため、安全に関する法規や労働基準法などの従業員を護る法規制をきちんと守っていない事業者が存在する。そうした事業者の中に、法定運賃を無視するところが出てくるのだろう。

 では、どうすべきか。事故の原因が解明されていないうちに対策を云々するのは早計だが、企業社会においても、基本的人権や民主主義をないがしろにしてはならないという常識を定着させる努力をすることがまず必要ではないか。

 

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