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2016年3月 6日 (日)

春の訪れ、騒然たる世界

 この春ほど、世界各地で国家や社会を揺るがす騒然たる動きがみられる時は過去になかったように思う。

 ヨーロッパでは、シリアなどからの難民、移民受け入れをめぐるユーロ圏内の対立が続いており、英国のEU離脱か否かの国民投票も予定されている。EU加盟を目指してきたトルコは、エルドアン政権が政府批判の新聞社「ザマン」を事実上、接収するという強硬な手段に出ている。

 米国では、次期大統領選挙を控えて、民主党、共和党の候補者選びが始まっている。共和党では、政治的経験がなく、世界のリーダーシップをとるべき米国の立場を無視する内向きの極端な公約をぶつトランプ候補が予備選で勝利する可能性もある。同候補が最終的に米国の大統領に選ばれれば、世界の政治や経済は混迷の一途をたどるかもしれない。選挙戦でトランプ氏や民主党のサンダース氏が票を獲得している背景には、貧富の格差の拡大などに対する庶民の不満がうっ積している現実があるようにみえる。超大国とはいえ、経済力の衰えた米国の余裕の無さが浮き彫りにされつつある。

 ブラジルでは、汚職事件をめぐるルラ前大統領への事情聴取や、ルセラ大統領の捜査妨害関与の疑いなど、政治的な紛争が起きているし、マレーシアでは、ナジブ首相の政府系ファンドに関する汚職疑惑が大きな問題になっている。マレーシア政府が、これを報じるニュースサイトの閲覧を制限するなど、報道規制も起きている。

 米国に次ぐ超大国、中国は全国人民代表大会を開催したが、2016年の国防費を前年比7.6%増と、経済成長率を超える9543億元(約16.7兆円)に膨らました。海洋国家としての権益拡大を露骨に示すもので、北朝鮮の核開発と合わせ、東南アジアの緊張感が一段と高まる。中国は、言論規制などを強める方針も示しており、米国の対中政策のゆくえとからんで、世界政治危機の震源となる可能性もありうる。

 ひるがえって日本を見ると、安倍政権が憲法改定を目指して布石を打っている。参院選挙を夏に控え、国内景気を良くしようとしている。厄介な問題は選挙後に先送りしようというのも同じねらいからだ。日銀政策委員の交代にあたって、リフレ派の人を後任に指名するとか、米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市辺野古での移設工事中止を含む国と県との和解がそれだ。また、安倍政権は、春闘に合わせて、同一労働同一賃金などを打ち出したりしている。野党の結束は遅れ気味だが、憲法改定問題が国内政治の重大な争点になっていくことは大いにありうる。

 

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