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2016年3月14日 (月)

3.11からの5年間で、原発への危機意識は風化した?

 3.11のあの日から満5年ということで、メディアはさまざまな特集を組んだ。その一部しか見聞きしていないが、日本という国家が福島原発のメルトダウンによって壊滅的な打撃を受ける危機に瀕したことを思い起こさせてくれた。しかも、停止した福島第一、第二原発の廃炉をなしとげるには未だ技術的なメドがつかない点が多々あるという。

 それなのに、電力会社も政府も、従来型の軽水炉の運転再開に踏み切っている。①電力の供給量不足を解消する、②停止中の原発を動かすほうが電力コストが低くすむ、などの事情が背景にあるようだ。だが、今後、フクシマ同様の放射能汚染を引き起こし、国民の生命や財産などに危険が及ぶことがないと言えるか。

 フクシマの反省や教訓が国民全体のコンセンサスになってもいないのに、早々と既存原発の運転を再開したのは、この国の民主政治が歪んでいるからだろう。国民の忘れっぽさにも原因がある。

 ところで、2011年3月11日以降の世界をみると、途上国では宗派対立や人種対立に基づく内戦、テロが多発。ISのように狂信的な戦闘集団も生まれた。先進国内においては貧富格差の拡大や難民受け入れ増加などによる国内対立激化や、テロも起きている。また、民主政治が未熟の中進国においても、政治的混乱が生じている。そして、ロシアや中国は帝国主義的な攻勢を強めている。これらのさまざまに入り組んだ対立関係が、いまや世界を揺るがしている。

 日本は大震災からの5年間、対外関係で大きな危機に直面することはなかった。しかし、原発も、対外関係も、打つ手を誤れば、これからの日本は一気にきわどい局面に陥るおそれがある。政治家には内政、外交とも、大きな流れを踏まえた適切な判断と行動を望む。

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