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2016年3月 6日 (日)

”想定外”という言い訳、責任逃れ

 3月5日の朝日新聞は、「東日本大震災5年」特集で、「科学者の責任」と題するインタビュー記事を掲載。インタビューに応じた2人のうちの1人、鈴木康弘名古屋大学減災連携研究センター教授の発言は刮目すべきものがある。

 ・「低頻度巨大災害」はきわめてまれにしか起きないが、起きたら甚大な被害が生じうる。この低頻度巨大災害は人間の手に余る不都合な真実かもしれないので、その可能性に気付いても目をつぶりたくなるが、「それではいけないというのが3.11の最大の教訓」である。

 ・「福島沖の日本海溝で巨大地震が起き、大津波が発生しうる。そんな報告を政府の地震調査研究推進本部が2002年にまとめたのに重視されず、原発での津波対策の遅れにもつながりました。対策を取る側が不都合な真実に目をつぶったのです」。

 ・想像もしなかったという意味で「想定外」と言われたりしたが、震災直後に防災責任者が想定外と言ったのは、「大津波の予測はあったのに対策上の想定から外していたという意味だったはず」と言う。

 ・「予測と想定をきちんと区別すること。そして予測する側、想定する側が連携を密にしつつ、かつ、それぞれの責任を明確にして適度の緊張感を保つことが必要」という。

 三陸地方を襲った巨大津波について、政府や企業、それに科学者、技術者がどう予測していたのか、いなかったのか、彼らの責任はどう追及されるべきか、等々。5年たっても、あいまいだが、鈴木教授の発言は、それを改めて考えさせてくれた。

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