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2016年4月24日 (日)

女川町住民が復興の主役、映画「サンマとカタール」

 宮城県女川町はサンマ漁の大量水揚げと原子力発電所との2つで知られる。2011年3月11日に三陸沿岸を襲った巨大地震と大津波で死者・死亡認定者が830人余、住家は4分の3が全半壊した。町の中心部は壊滅した。その女川町が復興に邁進し、中心街が急ピッチで復興された過程を描いた映画「サンマとカタール  女川つながる人々」を試写会で観た。

 この女川には、中東の石油国、カタールが震災直後に設立した復興支援基金からの拠出20億円に基づいて、2012年のサンマ漁に間に合うよう突貫工事でつくられた巨大な冷凍冷蔵施設がある。この建設が希望の灯となって、町の産業、企業の担い手である若い世代が春の祭りを企画し、アイデアを一杯盛り込んだ復幸祭を成功させる。

 県などの役所に頼る復興ではなく、自分たちの町の未来を自分たちで切り拓こうとする姿は、中央依存でない地域再生のありかたを示唆している。

 高い防潮堤をつくったら、海が見えなくなる。女川町の人たちは、海がみえるのを優先し、商店街や住宅地は盛り土で高くした地域にまとめるという選択をした。

 映画は、そうした3.11以降の女川再生の取り組みを定点撮影で撮った映像で見せてくれる。貴重な記録である。

 女川町を含め、被災地はどこも復興に懸命に取り組んでおり、将来、それぞれ、復興策が適切であったか、歴史の審判に立たされよう。

 女川の場合、東北電力女川原子力発電所があり、そこからの税収で財政的にゆとりがあるので、復興策はそれを支えにしてつくられているようにみえる。それが将来、吉と出るか、凶と出るか。人口減少は同町も例外ではない。5年後に同町がどうなっているか、映画の続編を見たい。

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