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2016年4月 1日 (金)

赤字国債発行への歯止めが実質的に消滅

 日本国の財政は、借金が約1000兆円にのぼる。歳入よりも歳出のほうがはるかに多い、その差が積もり積もったためである。その足りないおカネは公債(国債)の発行や借入金で調達している。

 一方、戦前の財政放漫やそれに起因する猛烈な戦後のインフレの反省に立って、財政法第4条で、国の歳出に充てる財源は公債・借入金以外の歳入でなければならない、ただし、公共事業費などの財源については建設国債発行を認める、と規定している。

 しかし、不況に直面した1965年度に、特例公債法を定め、赤字国債の発行を認めた。赤字国債の発行は本来好ましくないが、財政を円滑に運営するため、例外措置として認めたものである。したがって、赤字国債を発行する場合には、単年度ごとに国会で審議し、特例公債法の成立をまって行なうという仕組みにしていた。

 それが、本日から始まった2016年度から20年度までの5年間については、与党提出の改正特例公債法が成立し、年度ごとにいちいち特例法を成立させるという手続きなしに赤字国債の発行が可能になった。

 政府与党にしてみれば、赤字国債を発行しなければ財政は成り立たない、毎年度、国会で審議するだけ時間の無駄だ、ということかもしれない。しかし、それだと、財政法第4条の歴史的意義をないがしろにしているように思える。

 安倍内閣は財政健全化を口にはするが、実際には、あれこれバラマキをしたり、消費税引き上げを先延ばしするとも受け取れる発言をしている。歳出増の新規政策には熱心だが、財政再建に本気で取り組む姿勢はうかがえない。改正特例公債法の成立は、もっと批判されてしかるべきだろう。

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