« 孫崎享氏が懸念する3ザルの進行 | トップページ | 都内住民に航空機騒音を振りまく羽田増便案 »

2016年7月22日 (金)

悪化し続ける国の借金財政

 最近、財務省が「債務管理リポート2016」を発表した。副題は「国の債務管理と公的債務の現状」とある。日本は先進国では国の財政状態が最悪であり、財政破綻のリスクが高まっている。にもかかわらず、そうした実態の深刻化を示す財務省の年次報告がメディアに大きく取り上げられることがなくなっている。メディアの不感症は危機の徴候だろう。

 いま、政府・与党は日本経済の成長を図るためとして、国の財政支出を大幅に増やそうとしている。”アベノミクス”がうまくいかなかったにもかかわらず、さらに国債増発などによって景気を刺激しようとしているのである。しかし、国民の皆さんがネットでこの報告書を読んだら、国債などの借金膨張で、この国の将来がいかに危ういものであるか、わかるだろう。

 リポートには多くの表、グラフが載っている。その1つを紹介しよう。「普通国債残高の残存期間別構成の推移」である。

 残存期間が20年を超える国債の残高が全体に占める割合は、平成18年度末には1.6%だった。それが20年度末2.7%、22年度末4.6%、24年度末6.7%、26年度末8.3%、27年度末9.4%と一直線に増加している。金額でみると、残存期間20年超の国債残高は18年度末531兆円→27年度末805兆円へと増えている。

 こうした残存期間長期化には、新規発行する国債の償還までの期間を年々長くし、目先や近い将来の償還額を少な目にしようというねらいと、マイナス金利などの長期金利の低下傾向を国債利払い額の低減に生かそうというねらいがあるのだろう。〔赤字財政のもとでは、国債償還の財源がないから、それ用に国債を新規発行しなければならない。その際、残存期間が長いほうが、将来の償還時期を先延ばしできる〕

 国債管理政策は財務省理財局の仕事。政府・与党が放漫財政を続けているため、そのもたらす破局への歩みを少しでも先に延ばそうとやりくりしている。そのやりくりがリポートを読むとよくわかる。

|

« 孫崎享氏が懸念する3ザルの進行 | トップページ | 都内住民に航空機騒音を振りまく羽田増便案 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/63950636

この記事へのトラックバック一覧です: 悪化し続ける国の借金財政:

« 孫崎享氏が懸念する3ザルの進行 | トップページ | 都内住民に航空機騒音を振りまく羽田増便案 »