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2016年8月 9日 (火)

ヘリマネに行きかねない日銀の異次元緩和政策

 8月8日付け日本経済新聞の「経済教室」は、日銀のETF(上場投資信託)買い入れ増を中心とする追加金融緩和政策について、齋藤誠一橋大学教授の見解を紹介している。

 民間貯蓄が国債の発行を支えているという事実は変わっていないので、今回の緩和政策は、日銀が直接、国債を引き受けるヘリコプターマネーではない。齋藤教授は、そう説明する。

 しかし、「貯蓄を取り崩す高齢層の増加で民間貯蓄は減少してきた。一方、国債を含む政府債務は拡大の一途をたどった」。このため、民間貯蓄と政府債務の差を穴埋めする手段として、あるいは物価上昇で、膨大な政府債務の返済負担を実質的に軽減する手段として、ヘリマネの「潜在的な必要性」は第二次世界大戦中よりも高まるかもしれないと、慎重な言い回しながら、警告する。

 先の大戦時、日銀は民間銀行に低金利で融資し、民間銀行は国債で運用し、利ザヤを稼いだ。いまの日銀が民間銀行に融資する貸し出し支援基金の枠組みも、ヘリマネに変身する可能性さえあると指摘する。

 記事の終わりのほうで、「ヘリマネの規模に歯止めがきかず、早晩途方もない物価高騰を引き起こす。猛烈なインフレ税で暴力的に負担を強いられるのは国民である」と教授は言い切っている。多くの人に読んでもらいたい記事である。

 メディアによると、安倍内閣の支持率はかなり高い。バラマキ政策を多くの国民が支持していることが背景にある。だが、それが我々の将来にどうつながるのか。”歴史は繰り返す……”というが、そうはしたくないものである。

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