« 地方自治体の会計操作 | トップページ | 温暖化は深刻な現実となった »

2016年9月 3日 (土)

所得税制で専業主婦は優遇されている?

 最近、個人所得税制において、専業主婦を優遇しているのは改めるべきだという声が出ている。

 日本は少子高齢化で生産年齢人口が減少傾向にあり、その対策として、定年延長などで男の高齢者が長く働くのと、仕事に就いていない女性が働きに出ること、短時間しか働いていない女性にもっと長く働いてもらうこと、などが焦眉の課題になっている。

 それに関連して、夫が働き、妻が専業主婦になっている場合、所得税を計算する時の配偶者控除(38万円)が適用されるが、主婦のパート収入などが一定額を超えるとこの配偶者控除がなくなる仕組みを見直すべきとの意見も少なくない。そうすれば、専業主婦優遇がなくなるので、主婦はもっと働きに出るし、結果として、労働力不足の解消につながるというわけだ。

 しかし、専業主婦優遇という批判的な見方の背景には、共働きの家庭では妻が働いているのに、専業主婦は”遊んで暮らしている”という社会の受け止めかたがないではない。PTAの役員を決めるとき、まま専業主婦が引き受けさせられるのも、そうした事情が働いている。

 こうした問題を考えるとき、私は次のようなことを思う。竹山道雄が言っていたような気がするが、家事、育児は最高の仕事である。人任せにするのはどうかと。外で働くほうが偉い、ということはない。専業主婦という言葉に含まれる、肩身が狭いというニュアンスは明らかにおかしい。

 子供を育て、家庭を運営する仕事は金銭などの収入を得られない。しかし、同様に子供がいる隣の家との間で月いくらと契約し、お互いに相手の家事、育児を請け負うならば、どっちの主婦もちゃんとした収入を得る。

 GDPも同じだ。自分の家の仕事、育児にいくら励んでも、GDPにはカウントされない。隣同士で相手の家事や育児をすれば、GDPは増える。家事や育児を外にゆだねればゆだねるほどGDPは増えるのである。

 安倍政権は、経済成長率の引き上げに熱心だが、家事を業者にゆだねるということだけで成長率は上がるのである。

 配偶者控除のありかたを税制度上、どうすべきか。じっくり多面的に検討すべきだと考える。

 

 

 

|

« 地方自治体の会計操作 | トップページ | 温暖化は深刻な現実となった »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/64148720

この記事へのトラックバック一覧です: 所得税制で専業主婦は優遇されている?:

« 地方自治体の会計操作 | トップページ | 温暖化は深刻な現実となった »