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2016年10月27日 (木)

自民党総裁任期の延長

 自民党総裁の任期は連続で2期6年が限度となっているが、それを3期9年に延ばすことが確定的となった。憲法改定を念願とする安倍首相は、いまのルールだと、2018年9月に首相の任期が切れてしまう。そこで3期9年に延ばそうというもの。いまから、それを明確にし、来年初めに自民党として正式に決定することになるようだ。

 10年ぐらい前までは、日本の総理大臣は1年前後でくるくる替わっていた。それと比べれば、公明党との連立とはいえ、安定政権のほうが内政、外交いずれの面でもプラスが大きいことは確かだ。しかし、来年のことを言うと鬼が笑う、と言われるこの国で、現在のルールによる再来年の任期切れのさらに先を想定しての今回のルール変更にはいささか違和感がある。

 自民党の歴史を振り返れば、派閥間の権力抗争がずっと続いてきた。自民党の中に、右から左までの思想の違いがあり、それが自民党の活力の源泉でもあった。しかし、選挙制度の変更で首相ら執行部の支配力が増した結果、党内野党としての対抗勢力が育ちにくくなっている。

 野党第一党の民進党は国政改革を提起するだけの力を持っていない。それが、数を頼んだ与党の強引な国会運営を許してしまっている。いまや、世界が動乱の渦に巻き込まれる危険が増しているこの時に、安倍政権の強引な内外政策が続くようだと、日本国は戦争、テロなどの危機に直面しかねない。

 お隣の国、中国でも、最高権力者、習近平国家主席は2017年秋の党大会で決まる自らを含む最高指導部の人事で、安倍首相と似た党則改定を画策しているようだ。中国共産党の最高指導部にいる人は68歳になったら、新たな最高指導部の人事を決めるとき、メンバーに入らず、引退する。それに従えば、習主席は引退せざるをえない。

 国家主席のポストは憲法で2期10年と決められている。これは変えにくい。したがって、党則の年齢制限を変えてしまえば、国家主席の座に居続けることができる。

 このように、日、中の政治体制が異なるとはいえ、いずれのトップももっと長く最高権力の座にいたいという心情は似ている。それが独裁的な政治体制へと歩むリスクをはらんでいることは否定しがたい。世界には、大統領、首相などといった最高権力者で、自由主義、民主主義などと異なる政治運営を行なっている国々が少なからずある。そういう時代背景を踏まえて日本の安倍”独裁”を見つめることが必要だろう。

 

 

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