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2016年11月19日 (土)

財政審の予算編成建議に見る危機意識

 財務省の財政制度等審議会が17日、「平成29年度予算の編成等に関する建議」をまとめ、発表した。国の財政を預かる財務省は借金等に依存しすぎない健全財政をよしとしているが、現実の国家財政は、それとはほど遠い。このため、建議では、平成29年度の予算編成についても前年度までと同様の問題点を書き連ねている。

 建議は、①過度に楽観的な経済成長見通しのみに頼って、財政健全化努力の重要性を軽んじてはならない、②需要喚起を目的とした景気循環安定型の財政政策から、生産年齢人口の減少や潜在成長率の伸び悩みに対応した供給側の構造改革に重点を移せーなどと政府に訴えている。また、平成31年10月に消費税率を確実に引き上げるよう求めているほか、利払費を含めた財政収支の改善を唱えている。

 このほか、建議は、歳出の主要分野である社会保障の改革についてさまざま指摘しているし、地方財政の歳出の適正化についても取り上げている。

 安倍政権は国債の大量発行や日銀の極端な金融政策などに支えられた”アベノミクス”で日本経済のデフレ脱却を図ってきた。平成29年度国家予算の編成も、その延長線上に行なわれそうだ。財政審の建議は、そうした情勢に対して”金庫番”の立場から異を唱えたものだ。

 建議では、「2020年代半ばまでに政府債務残高が民間金融資産残高を上回るとの試算もある」という。また、財政健全化に向けて最大の課題は社会保障分野だとし、「2020年代に団塊の世代が後期高齢者となり始める」と指摘する。国の債務は平成27年度末で1110兆円である。グローバル経済の厳しい状況のもと、日本経済が放漫財政を続けていたら、財政破綻リスクは高まる一方だろう。

 

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