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2017年1月21日 (土)

「ふるさと納税」制度の歪みを明快に説明した記事

 「ふるさと納税」というと、どこに寄付すると得するか、という話になりがち。そうした特集を組んだ雑誌、新聞なども昨年、多かった。一方で、地元の産品を返礼品にした結果、その土地の産物を生産・販売する業者が思わぬ景気にわいたという面もある。

 そうした「ふるさと納税」制度について、1月21日の日本経済新聞は、制度を利用する高所得者が得し、それ以外の中低所得者を含めた国民全体が負担する仕組みだと、わかりやすく解説している。

 また、この記事が指摘する問題点は、「ふるさと納税」バブルである。思わぬ多額の歳入が舞い込んで、当該自治体の財政が豊かになったため、歳出が放漫になりがちな点だ。

 住民が地方自治体に「ふるさと納税」を行なうと、国は税収減となった自治体に対し、その75%を補償する制度がある(東京都は補償されず、まるまる減収となる)。総務省によると、自治体への財政補てんは年数百億円になるのではないかという。それに、国は入るはずだった所得税(国税)も減る。

 このように、「ふるさと納税」は積極的に利用する高所得者が多大な恩恵を受け、他の国民が犠牲になっているというわけだ。財政危機のもと、政府が人気取りに走るのではなく、制度の全体をフェア(公正)なものにしないと、政治への不信が強まる。

 財務省の試算に基づくと、2020年度の国の基礎的財政収支(PB)は6.4兆円の赤字に達し、安倍政権の掲げる20年度黒字化の目標達成は難しいという。「ふるさと納税」などの人気取りに走る安倍政権の姿勢には問題があろう。

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