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2017年3月 2日 (木)

賃上げ闘争にJAMが提起した新たな視角

 3月に入り、賃上げ闘争(春季生活闘争)が本格化しようとしている。働き方改革、人手不足など、新たな潮流とも重なり、従来とはいささか異なる展開を示すこともありえよう。そうした中で注目したいのは、ものづくり産業労働組合JAMが進める「価値を認めあう社会へ」の運動である。

 即ち、労働組合が会社側に賃上げを要求する”春闘”という従来の狭い視点から脱し、企業に対し、製品ごとの収益性をチェックし、赤字受注をしている製品を、打ち切りを含め見直すこと、受発注相互の取引条件を見直し、適正なコスト負担になっているかを確認するなどを求めている。また、短納期や長時間労働などの無理な働き方を解消するよう要請している。

 それらの収益改善に向けた取り組みによって、ヒトへの投資に向けた原資を確保し、労使が一体となってものづくり産業・企業の基盤強化を図ろうというわけだ。

 JAMに加盟する労働組合は中小のものづくり企業のそれが多く、JAMの指導員が経営改善を必要とする中小メーカーに経営改善プランを提起することもあるという。JAMはそうしたユニークな活動で知られるが、「価値を認めあう社会へ」の活動は、それからさらに踏み込んだ新たな取り組みだと思う。

 JAMの宮本会長は「JAMは、機械・金属産業の中小・ものづくり産業別労働組合として、製品の価値(公正取引)と労働の価値(賃金水準)を正しく評価し、「価値を認めあう社会の実現」をめざして、労使がイニシアティブを発揮した運動を展開していきます」と語っている。息の長い取り組みになろうが、持続することを期待したい。

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