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2017年3月29日 (水)

無修正で成立した2017年度国家予算

 日本の国会では、政府が作成し、提示した予算案を議論し、修正して成立させる役割の予算委員会が、あらゆる問題を審議する。いまなら、森友学園をめぐる国有地の売却価格などが争点となっている。

 国の一般会計などの予算案をめぐる審議のほうは、一昨日(28日)の予算成立で終わったが、1月に提出された予算案は無修正で承認・可決された。衆・参議院とも予算案を審議する予算委員会が開かれ、長時間、審議が行われたはずだが、修正個所が全くないというのには違和感を持つ。

 一般会計を例にとると、どんなことにいくら使うか、一つ一つを積み上げた歳出と、それらに必要な資金の調達である歳入ともに97兆円台という天文学的な金額である。カネの使い方で、政府提出案の何から何まで問題がないなんてことはありえない。それとも、予算案作成にあたる各省および全体を束ねる財務省の官僚は”神様”ばかりなのか。

 委員会の審議で中身をめぐる与野党の対立が起き、修正すべきものは修正する、それが国会議員の役目ではないかと思う。多数決民主主義で、与党が数の力でもって有無を言わさぬというのなら、独裁政治に似ていよう。野党の議員には、総論と各論の両面から政策と予算に精通し、与党と官僚に一目おかれる政策通になる人が何人もいるようになってほしい。

  一般会計歳出(国債費を含む)は2009年度に急増したあと横ばい。これに対し、一般会計税収は2009年度から右肩上がりに増えている。これらの数値を折れ線グラフにすると、”ワニ”の口がせばまってきている。一方、公債残高は2017年度末に865兆円(2016年度末実績見込み845兆円)と増え続けている。そして、日本銀行のゼロ金利および国債の大量買い入れという非常時の対策は出口が見えないままだ。

 こうした日本の財政・金融をめぐる厳しい状況について、国会議員がきちんと認識し、国政をまともな軌道に乗せることが求められている。内閣も、与党も自覚が足りないし、野党も枝葉末節ばかり追いかけていては話にならない。

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