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2017年5月26日 (金)

強権政治:日本国の未来を危ぶむ

 安倍自公政権のやり口を見ていると、議会政治で多数を占めたら、何をしてもいいと思っているのではないか、とさえ感ずる。自民党の内部での派閥争いとか政見の多様性などのように、かつては存在した党の活力の源泉はうかがえない。公明党はもっぱら権力にしがみつくだけの政党になってしまったようにみえる。野党の弱さを背景に、強権政治がまかり通っている。

 森友学園、加計学園の認可などをめぐる疑惑に対し、政府・与党は徹底して”臭いものにはふたをする”態勢をとってきている。獣医学部新設を迫る官邸の最高レベルの指示を示す文書について、前川前文部科学省事務次官が実際に存在したと証言しても、菅官房長官や松野文科相は否定している。そして、証人喚問など国会での真相究明にも応じない。

 石破茂氏が前川証言を前向きに評価しているが、それ以外には、与党から「言論の自由」を示す政治家の発言は出てこない。小選挙区制の弊害が極端に強く出てきたと見ることができる。

 テロ等準備罪の法案が衆議院を通過し、参議院に回った。これも、テロを未然に防止するためとして、警察などが個々人の普段の行動、活動や思想などを監視する「監視社会」に行き着く危険性が極めて大きいのに、自民、公明などの議員は法改正に疑問を抱かない。この国の未来を考えると、まことに恐ろしい事態である。

 この法案が通ると、警察・検察は、テロ根絶のためとして、すべての国民に監視の目を向けることになるのは必定だ。共謀罪に新たな立法は不必要だと専門家は指摘する。もの言えばくちびる寒しという言葉があるが、ユニークな発想をする人、誰もつくったことがないようなものをつくる人など、普通じゃない個性的な人が危険視されるような警察監視国家になっていく可能性が大きい。

 葛野尋之一橋大学大学院教授によると、テロ対策の国際的枠組み(5つのテロ対策国連条約、その他8つの国際条約)を日本はすべて批准し、国内法を整備した。したがって、包括的な共謀罪の創設は不要だという。また、日本政府は当初は共謀罪なしでの批准を目指していたと指摘する。さらに、公権力の不正行使(公職選挙法違反、政治資金規正法違反など)、民間の商業賄賂を含む経済犯罪が法の対象から除外されているという。

 同教授によると、警察は行政活動の一環として市民運動団体などを監視し、情報を収集している。共謀罪はそれを犯罪捜査として行う根拠法となる。そして電話傍受など強制処分も可能になるとしている。

 警察国家ともなれば、人々は委縮し、日本は活力の乏しい国として未来は暗い。そう思う。

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