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2017年7月31日 (月)

平成28年度の国の税収は法人税減でマイナスに

 財務省が7月31日発表したところによると、平成28年度の税収は前の年度を3913億円下回った。安倍政権はこれまで、税収増をアベノミクスの成果と誇ってきたが、28年度は法人税が8071億円も落ち込み、ほかの税収との合計でも、税収減となったわけである。

 同年度の消費税は4271億円増えたが、所得税は989億円減った。

 日本経済は低成長率が続き、政府は財政・金融政策を企業などの競争力強化に向けて重点的に実施してきた。その結果、企業は収益増、内部留保増などを達成し、逆に法人税の納税額は著しく減っている。

 このように税収から見ると、企業は”明”、個人・労働者は”暗”である。それでなお、デフレから脱しきれないというのは、経済政策が間違っているのではないか。企業にもっと蓄えを吐き出させ、労働者の賃金を上げるという政策がまじめに取り上げられていい。

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2017年7月28日 (金)

稲田朋美防衛相は知識不足、理解不足だったのでは?

 南スーダン国連平和維持活動の日報が廃棄されたのか、保管されていたのか、それに稲田朋美防衛大臣がどう関わっていたのかなど、稲田大臣に関わる、さまざまな批判が野党などからなされ、同氏は28日の閣議後の記者会見で辞任を表明した。

 細かくニュースをトレースしているわけではないが、問題の本質は、防衛問題という極めて重要かつ専門性の強い分野の担当大臣に必要とされる識見、リーダーシップなどが欠如している人物が当該分野の大臣になっていたことではないか。稲田氏を推した安倍首相の過ちは極めて大きい。北朝鮮がICBMの発射実験を27日に行うと予想されていた、など、安全保障上、非常時を迎えているとき、何をやっているのか、と言わざるをえない。

 日報の有無や開示・非開示の真相追及や国会への報告などについては、大臣がイニシアチブをとるのが当たり前である。しかし、稲田氏は、聞いていない、とか、了承していない、といった国会答弁ばかりで、リーダーシップのかけらもうかがえなかった。これは、省議や幹部との打ち合わせなどで、防衛省の役職員の発言や議論をしっかりと理解はできなかったからではないか。役人同士の会話は専門用語が多く混じるから、防衛分野に詳しい大臣でなければ、チンプンカンプンだったろう。

 大臣は、普通、財政に詳しいとか、産業政策が得意などという議員がいて、そうした得意分野で官庁に太刀打ちできる人材の中から選ばれるのが常識である。この人は将来性があると見込んで、ど素人だが大臣に選ぶという内閣は、国民を愚弄している。安倍内閣は、法務大臣などもそうだが、不適切な閣僚選びを繰り返している。安倍内閣の改造が言われているが、まともな大臣にふさわしい人物がいないなら、民間から選んでもいいし、野党からおいで願うのも結構なことではないか。

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2017年7月26日 (水)

消費低迷には家計減税をと説く中前忠氏

 中前忠氏(中前国際経済研究所代表)が日本経済新聞に寄稿するコラム「十字路」は、その独創的な視点で評価が高い。7月24日の「消費はいかに低迷してきたか」では、「減税が必要なのは、企業よりも家計」と言う。

 日本経済は長期のデフレから未だ脱していないが、企業部門は収益、貯蓄のいずれもが改善している。それに対し、家計部門は低迷を続け、家計の貯蓄は大きく減っている。間接税と社会保険料の負担が重いからだと中前氏は言う。

 これに対し、政府は財政再建を実質的に棚上げし、デフレ脱却を眼目に、2018年度の国家予算でも従来型の大盤振る舞いをする可能性が大きい。しかし、利益を内部留保して財務内容をよくしてきた企業を喜ばせる政策では、家計の消費は伸びない。そこで、中前氏は家計減税こそが求められているという。

 私見では、日本の企業は利益をなるべく社内に貯めておこうとする。不景気や乗っ取りなどに備えて内部留保しておこうという防御的意識が強いのである。このため、リスキーな事業への投資において欧米の企業におくれをとるおそれがある。

 したがって、企業にあまり内部留保させないような税制とか、従業員の賃金を上げるような社会的雰囲気、例えば、春闘で、労働者が高い賃上げをめざして強力な統一闘争をするとか、といったコペルニクス的転換が必要ではないかと思う。

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2017年7月20日 (木)

日銀の物価上昇2%の見通しははずれっぱなしでも責任がないのか

 20日までの日銀金融政策決定会合で、日銀は、物価上昇率が安定的に2%に達する時期を「18年度ごろ」から「19年度ごろ」に先送りすることを決めたという。

 自民党が政権の座に復帰したときに、日銀の新総裁に黒田東彦氏が就任した。これを受けて開かれた2013年4月の日銀政策決定会合では、デフレ脱却のため、なすべき政策を一挙に打ち出した―というのが黒田総裁の主張であった。即ち、2%程度の物価上昇を2年程度のうちに実現するとし、マネタリーベースおよび長期国債の保有額を2年間に2倍にする、などというものだった。

 きょう(20日)の日銀の発表によれば、物価上昇率が安定的に2%に達する時期は19年度ごろへ1年間先送りするという。目標時期の先送りは昨年11月に続いて6度目である。黒田バズーカなどと当初もてはやされた黒田日銀の政策は、もともと根拠の乏しい公約にすぎなかったのではないか。その背景として、世界の経済情勢や国内経済の実態に対する認識が的を射ていなかったということではないか。

 日銀は国債の極端な大量購入や、ゼロ・マイナス金利政策などを実施して内外を驚かせてきた。そうした極端な政策のツケもたまりにたまっている。安倍政権の経済政策は、アベノミクスの行き詰まりともからみあい、財政危機をより深刻にしている。

 今回の審議委員交代を機に、日銀の審議委員は安倍政権好みの人たちばかりになり、今後の金融政策決定会合は、本質的な議論を進めてくれるか疑わしい。

 政府は財政再建で立ててきた基礎的財政収支の黒字化という目標が実現困難なため、もっとゆるい目標に切り替えようとしているようだ。これらを含め、安倍政権の経済政策は、要注意である。

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2017年7月16日 (日)

経済同友会、財政健全化は持続可能性にとって最重要課題と

 経済団体の経済同友会は14日、アピール「持続可能な社会の構築に向けて」を発表した。アピールは5項目あるが、そのトップで、持続可能性への危機感を指摘し、財政健全化を筆頭に挙げた。

 政府の”骨太の方針2017”では、「消費税引き上げの記述が消え、財政規律の弛緩を招きかねない公的債務残高対GDP比というストック指標が導入された」。これに対し、同友会は「国の将来を見据え、プライマリーバランスの黒字化に向けた現実的かつ具体的な目標を示すとともに、2019年10月の消費税率10%への引き上げの確実な実施を求める」と主張した。

 アピールでは「財政健全化は、わが国の持続可能性にとって最重要課題の一つ」とし、安倍政権には、短期的な支持率の変動を恐れずに取り組むよう主張している。

 同友会は、財政健全化の基本は「出ずるを制する」であるとし、社会保障の質を担保しながら、効率化する改革が不可欠だと言う。そのためには、最大の阻害要因である”シルバー民主主義”の打破に向けて、若い世代の意見が反映される政治制度の検討を求めている。

 また、同友会は、このアピールの第5項目「Japan2.0」―「国のかたちを描く」において、わが国の憲法を改定するか否かの議論が本格化することは、日本が目指すべき「国のかたち」を改めて考える好機として前向きに評価する、としている。

 

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2017年7月13日 (木)

高校野球大会では暑さで倒れる選手がどのくらいいるのか

 恒例の夏の甲子園野球大会。それをめざして日本中の高校野球部員が都道府県各地で行われている予選で熱い闘いをしている。しかし、地球温暖化を背景として、夏の気温は上がる傾向にある。猛暑日とか熱中症とかいう言葉が日常使われるようになっているのだから、夏の高校野球についても、猛暑で倒れる生徒が相次ぐようなことにならないよう希望する。

 12日に東京都内で開催された東地区大会の予選ゲームを見に行った。そうしたら、7回だったか、先発ピッチャーが投球したあと、マウンドに倒れた。しばらく起き上がれない状態だった。また、同じチームの2塁ランナーがセンター方向へのヒットを見て3塁へ走りだしたが、途中で前のめりに倒れた。5秒ぐらいしてから起き上がり、ゆっくり3塁にたどりついた。 また、野手がボールをさばくとき、足が軽くつったように見えるケースもあった。

 上記のピッチャーは9回には交代した。それで相手チームにバント戦術などで攻勢をかけられ、逆転負けした。選手の層が薄いからだったとも言えようが、普通だったらなかなか見かけない光景である。

 こうした観戦から言えるのは、第一に、暑さで倒れるようなやわではだめ、もっと鍛えねばならない、そして、選手層を厚くすること、という考え方である。ウインブルドン・テニス大会では、暑さと長時間の試合に耐える体力、気力が求められている。それでも、温暖化のトレンドを考慮する必要があるのではないかと個人的に思う。

 第二に、高校野球はプロではない。試合中に暑さで倒れたりするのは、鍛え方が足りないという見方もできなくはないが、プロ野球で夜間ゲームが多いように、高校野球大会も夜間ゲームにシフトできるなら、そうしたほうがいい。ないしは、くそ暑い時期の大会を止めるか、他シーズンに移すことが考えられる。

 日本では、人柱が立たないと改革が難しいと言われる。主催者の朝日新聞は、予選から甲子園の決勝戦までに、どれだけ、暑さで倒れたりした選手がいるか、全国集計をしてほしい。電通の若い女性社員が長時間労働で自殺した事件により、電通は無論のこと、経済界で働き方改革が急速に進みそうな気配だ。高校野球大会では、それと同じ轍を踏まないようにと望む。

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2017年7月 8日 (土)

鯨の生息数が増えると寄生虫のアニサキスが増えるとか

 魚の刺身を食べて食中毒になる原因にアニサキスがあるという。個人的な体験だが、生魚を調理していると、白いひも状の虫に出くわすことがあった。おそらく、それがアニサキスなのだろう。6日付けの日本経済新聞の「マーケット商品」のページに、アニサキスによる食中毒に対する不安から、鮮魚店がイワシ、カツオなどの刺身販売を中止したりし、築地市場などにおける卸値が顕著に下がったことが書かれていた。

 アニサキスは魚を刺身で食べると、人の胃壁や腸壁に入り、食中毒を起こすことがある。加熱や冷凍すれば死滅する。この生で食べたために食中毒になった被害者が近年、増えている背景には、鯨の増加があるという。

 即ち、アニサキスは鯨やイルカなど海産哺乳類の胃の中で成長し、産卵する。それが鯨などの糞と一緒に放出されると、オキアミを経由してアジ、イワシなどの魚が取り込む。そこで幼虫になる。かくして、鯨が増えると、アニサキスも増えるという説明だ。

 捕鯨をめぐっては、日本のような捕鯨国は国際的に孤立し、したがって、全世界における鯨の生息数は増え続けている。そうした捕鯨の制限がアニサキスの増加、そして生魚の食中毒増につながっているとは、自然の営みの不思議なことよ。

 今週の九州地方における、何日にもわたる猛烈な降雨と災害。その原因を突き詰めると、自然の営みの複雑・精妙さに突き当たるような気がするが、進行しつつある地球温暖化とも深く関わっているように思える。被災地の復旧や支援を急ぐとともに、自然災害をもたらす因果関係の科学的な究明も欠かせない。

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