« 経済同友会、財政健全化は持続可能性にとって最重要課題と | トップページ | 消費低迷には家計減税をと説く中前忠氏 »

2017年7月20日 (木)

日銀の物価上昇2%の見通しははずれっぱなしでも責任がないのか

 20日までの日銀金融政策決定会合で、日銀は、物価上昇率が安定的に2%に達する時期を「18年度ごろ」から「19年度ごろ」に先送りすることを決めたという。

 自民党が政権の座に復帰したときに、日銀の新総裁に黒田東彦氏が就任した。これを受けて開かれた2013年4月の日銀政策決定会合では、デフレ脱却のため、なすべき政策を一挙に打ち出した―というのが黒田総裁の主張であった。即ち、2%程度の物価上昇を2年程度のうちに実現するとし、マネタリーベースおよび長期国債の保有額を2年間に2倍にする、などというものだった。

 きょう(20日)の日銀の発表によれば、物価上昇率が安定的に2%に達する時期は19年度ごろへ1年間先送りするという。目標時期の先送りは昨年11月に続いて6度目である。黒田バズーカなどと当初もてはやされた黒田日銀の政策は、もともと根拠の乏しい公約にすぎなかったのではないか。その背景として、世界の経済情勢や国内経済の実態に対する認識が的を射ていなかったということではないか。

 日銀は国債の極端な大量購入や、ゼロ・マイナス金利政策などを実施して内外を驚かせてきた。そうした極端な政策のツケもたまりにたまっている。安倍政権の経済政策は、アベノミクスの行き詰まりともからみあい、財政危機をより深刻にしている。

 今回の審議委員交代を機に、日銀の審議委員は安倍政権好みの人たちばかりになり、今後の金融政策決定会合は、本質的な議論を進めてくれるか疑わしい。

 政府は財政再建で立ててきた基礎的財政収支の黒字化という目標が実現困難なため、もっとゆるい目標に切り替えようとしているようだ。これらを含め、安倍政権の経済政策は、要注意である。

|

« 経済同友会、財政健全化は持続可能性にとって最重要課題と | トップページ | 消費低迷には家計減税をと説く中前忠氏 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/65559937

この記事へのトラックバック一覧です: 日銀の物価上昇2%の見通しははずれっぱなしでも責任がないのか:

« 経済同友会、財政健全化は持続可能性にとって最重要課題と | トップページ | 消費低迷には家計減税をと説く中前忠氏 »