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2017年10月 5日 (木)

選挙の争点にならない財政再建

 10月22日(日)の衆議院議員選挙では、巨額の国債を発行し続ける国家財政をどうやって建て直すか、が主要な争点にはならないようだ。自民党は二度も延ばした8%から10%への消費税引き上げを三度目の正直で実施するようだが、赤字国債の削減に充てる約束はすっぽかし、基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の黒字化というこれまで言い続けた公約を引っ込めた。これだけ、公約をいい加減に扱う政治家・政党にはあきれ返るが、見方を変えれば、国民・選挙民はなめられているということだ。

 にわかに舞台の中央に立った小池百合子氏の希望の党。これも、2019年10月の消費税引き上げを凍結するという。その政権構想がはっきりしないため、凍結をどう受け止めるか、難しいが、財政健全化を深刻な事態と受け止めているかどうか、多分に疑わしい。

 このままでは、1000兆円を上回っている国と地方の借金残高を減らすどころか、さらに毎年、何十兆円と赤字国債が積み上がる。その行き着く先が財政破綻であり、経済混乱、天文学的インフレなどと想像しうる。日本の将来を明るいものとするために、社会保障や税制などを含めた国家財政再建計画を構想し、選挙公約として打ち出してほしいものだ。

 ところで、世界的に経済の低成長が続いているが、その打開策は、消費の活性化だと中前忠氏(中前国際経済研究所代表)は指摘する(日本経済新聞10月5日夕刊コラム「十字路」)。「消費が強くなると企業の国内売り上げは増え、賃金の引き上げが可能となり、これがまた消費を強くする好循環を生み出す」という。そして、そのためには消費税の撤廃、貯蓄利回りの引き上げをすべきだとし、財政赤字対策は巨額の資金余剰を生み出している企業への増税で対応すればよい、と述べる。

 中前構想は財政破綻を避ける方策としてユニークである。社会保障などの歳出面に厳しくメスを入れることと組み合わせれば、現実的な財政再建策に結実するのではないか。

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