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2018年1月13日 (土)

元旦の新聞一面トップで社主が”平和憲法捨てるな”と主張

 日本記者クラブは例年、いまごろ、東京・日比谷のプレスセンタービル一階ロビーで、元旦付けの全国紙、地方紙などをまとめて展示する。ことしの展示を13日(土)に見た。眼を引いたのを一つだけ紹介すると、日本海新聞と大阪日日新聞が一面トップに、社主の吉岡利固氏の主張「平和憲法を捨ててはならぬ」を掲載したことである。

 一般紙は、社説、論説、主張などという欄を設けているが、それを執筆するのは論説委員などであり、経営の最高責任者ではない。また、社説などが一面に載っていた時代はとっくの昔に終わり、二面以降に掲載されるのが普通だ。編集も分業・専門化の時代である。それだけに、元旦だけとはいえ、社主の名前で主張を前面に押し出す日本海新聞と大阪日日新聞はユニークだ。

 吉岡社主の主張の一つは、二度と戦争をしてはならないという日本人の平和に対する思いは世界に浸透していて、日本だけは軍備を持たなくてもやむをえないと世界は納得してくれている、日本は戦争放棄を明記する憲法を持つ唯一の国であり、わざわざ普通の国になる必要はないということである。

 また、我が国の繁栄は、米国が日本に平和憲法を作り与え、軍備を持たせず、代わりに日米安保条約で日本を守ってきたおかげである、安倍政権の憲法改定は、平和憲法の持つ特権を自ら捨て去る行為だという。

 また、吉岡社主は、安倍政権の言う働き方改革は、実際は、休みが増える分、収入は減るという内容だ、おカネがないのに遊べと言う矛盾した政策だと主張する。そして、政府と官僚が推進する小手先だけのダメ政策に気付かぬほど国民は思考停止に陥っていると言う。

 そして、国民がいっそう考える努力を失い、軍備を持つことを容認する世論が半数を超えたら、日本の将来危機が本格的に到来すると指摘する。

 以上、吉岡社主の訴えを紹介した。日本の一般紙で、吉岡社主の抱くこうした鮮烈な危機意識を読者に訴える新聞がほかに見当たらないのをどう考えたらいいだろうか。

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