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2018年2月25日 (日)

沖縄を苦しめる日米地位協定

 沖縄県の渡具知武豊名護市長が毎月の定例記者会見をやめるという。稲嶺進前市長は定例会見を実施してきたが、選挙で敗北した。この市長交代を歓迎して、さっそく、安倍政権は、名護市に対する各種の助成を実施すると露骨な方針転換を示したりしている。

 また、沖縄では、米軍のヘリコプター墜落、小学校の上空の米軍機飛行など、地元民の反発を招くような出来事が頻発している。北朝鮮の核・ミサイル脅威もあって、沖縄の米軍をめぐる日本国内の政治情勢は厳しくなると思われる。

 こうした中、たまたま拾い読みした『日米地位協定  その歴史と現在』(明田川融著)には、安保条約に基づく日米地位協定(前身は日米行政協定)の故事来歴が記されていて、大いに参考になる。

 そもそも、日米地位協定は極東における平和と安全の維持に寄与し、外部からの攻撃に対する日本防衛に寄与するという目的を遂行するのに必要な施設および区域の使用を日本が米国に許すという内容。米軍が使う基地や範囲、名称などは何も定めていない。即ち、米国は日本国内のどこにでも米軍基地を設けることができるということ。いわば白紙委任状のような規定である。

 また、1972年の施政権返還から40数年も経ったのに、沖縄は昼夜わかたぬ軍用機騒音、米兵による犯罪・事件・事故、米側の被疑者拘禁によるままならない身柄引き渡し、軍用燃料や化学物質の投棄による環境破壊などで地域住民を苦しめてきた。国策であっても本土では民意で止めることができるが、沖縄では、国策とあれば日本政府は民意を無視し、押しつぶしてでも粛々と進める。

 それに、安倍政権が集団的自衛権の行使を可能にする安保関連法を成立させ、自衛隊の活動範囲を地球の裏側にまで広げたことは日本を危険にした。それにもかかわらず米軍への思いやり予算を増やしたりするのはおかしい。そう指摘する。

 本土にいる私たちは沖縄問題に概して疎い。なぜそうなのか、これも本書が教えてくれる。

 

 

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2018年2月11日 (日)

国債などの政府の債務は1085兆円

 9日に財務省が発表した「国債及び借入金並びに政府保証債務現在高」(昨年12月末現在)は1085兆7537億円だった。1年前より14兆円多い。政府が発行した普通国債などの内国債だけで前年比21兆円増の956兆円に達する。

 政府は毎年、税収などを上回る歳出を当然のごとく行なっているから、国債等のいわゆる借金がどんどん膨れ上がってきている。経済学者の多くは、こうした財政状況を危機ととらえ、財政再建を政府の最重要課題の一つととらえるが、逆に危機とみなさず、必要な政策だという学者・エコノミストの見解もある。

 そして、問題は、国政において、政府・与党が財政拡張を問題視していないうえに、野党も財政再建を重要な政策課題ととらえることなく、いまの野党共闘の主要なテーマに取り上げていないことである。

 財政健全化について、井堀利宏政策研究大学院特別教授が8日の日本経済新聞「経済教室」で「非常時対応の正常化急げ」、「将来世代への先送り限界」という見出しの記事を書いている。土居丈朗慶応大学教授は「月刊 経団連」1月号で「基礎的財政収支黒字化の早期達成を」という見解を述べている。その中で「早期のPB黒字化は歳出改革とセットで」とも言っている。

 これら財政学の大家の見解に対し、松林洋一神戸大学教授の9日付け日経「経済教室」は、「現時点では国内では政府部門の資金不足を、民間部門の資金余剰で埋め合わせることが可能となっている」が、中長期的には2つの点が要注意という。

 団塊世代の高齢化が進む20年代半ば以降、家計部門の貯蓄取り崩しが本格化する。また、企業部門の資金余剰が続くか定かでない。財政が海外からの資本流入に依存するなら、長期金利へ影響が出るかもしれないという。

 こうした専門的な議論を十分に消化する能力はないが、日銀の異常なほどの超低金利政策と抱き合わせの国債多発財政がいつまでも持続可能とは思われない。カネをばらまけば、国内景気を底上げできるが、こうした将来に禍根を残す安倍政権の政策は早期に是正されるべきだろう。

 

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