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2018年12月 9日 (日)

アフロヘア、稲垣えみ子の著書『魂の退社』、『寂しい生活』の透徹

 アフロヘアの新聞記者として知られた稲垣えみ子さんが、福島原発の事故と節電を真正面から受け止め、電気の利用をはじめとして、皆が当たり前に思っている現代文明や消費生活など、暮らしの根本のありかたを問い続け、自ら、答を実践するーーその思索と行動のプロセスを書いた著作を2冊読んだ。

 仕事柄、文章はこなれ、自身の思考と実践の過程をわかりやすく読ませる。が、その突き詰める思索と実践の循環は、求道の宗教者の生き方のようにも思われる。混迷の世界を根底から理解するうえでも、2冊の本は少なからず示唆を与える。

 稲垣氏の文章を一カ所だけ紹介したい。

 家電を例に、「モノは結局のところ人を救うことはできないのではないでしょうか。消費社会とは、モノを売ったり買ったりすることができる健康で強い人たちのサークル活動です。それは一方で、本当に救いを求めている人たちをはじき出していく会員制クラブに成り果てている。だから、みんなはじき出されまいと必死です。いつまでも若く健康で老いることなくポックリ死にたいと切ないばかりに誰もが願っている。でもそんなこと無理ですよ。……だから誰もが恐怖の淵を怯えながら生きています。」

 「これが戦後、懸命に働いて経済成長を成し遂げた日本の姿だったのか。」

 著者は「私たちは便利になったと喜んでいる一方で、もしかすると、「生きる」ということを少しずつ手放しているんじゃないか?」と、現代を総括している。

 

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