2016年12月17日 (土)

今年の「報道写真展」はリオ五輪関係が多かった

 東京写真記者協会主催、日本新聞協会後援の「2016年報道写真展」(日本橋三越本店)を見てきた。カラーの映像は綺麗で、細部まで見える。そして、画面が大きいと、大変に迫力がある。今回はリオデジャネイロ・オリンピック&パラリンピックで日本人選手の活躍がめざましかったので、その写真が圧倒的に大きな割合を占めた。

 スポーツの写真は人のダイナミックな動きが大きく映り、見る者に力強く訴える。プロ野球その他のスポーツ写真も目に付いた。次に目立ったのは東日本大震災関係や、熊本県などの地震災害、台風による岩手県、北海道などの水害の写真である。

 政治、経済といった硬い分野の写真は少ないという印象を受けた。いわゆる絵になりにくいという事情によるのだろうが、工夫の余地があると思う。

 展示で、一番、強烈な印象を受けたのは「積み上がる除染廃棄物」(毎日新聞)と題する写真である。放射能汚染物質をフレコンパックといわれる黒い袋に詰めて、空き地に並べ、積み上げた巨大な仮置場をヘリコプターから撮ったものだ。黒一色の不気味な感じは見る者に強い衝撃を与えるのではないだろうか。

 桜島の昭和火口を撮った「雷と噴煙」(朝日新聞)は、真っ黒な山肌に灼熱の赤い溶岩の筋がいくつもあり、雷が白っぽく映っている。これも強い印象で迫ってくる。

 「企画」部門の展示では「僕の手が動いたよ 節電義手の子どもたち」(毎日新聞、5枚組み)に感動した。手や足がない子どもが常人として活動できるように、義手などが技術開発されているのである。一番目の写真には「筋肉が発する微弱電流を感知して思い通りに手足を動かせる」と説明がついている。

 スマホ時代になって、動画が当たり前になったが、静止画である写真には独自の存在価値がある。そんなふうに思わせる写真展である。

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